エステルは、グループ5に分類される本格的な化学合成基油である。
基本反応は、アルコールとカルボン酸のエステル化である。
R-COOH + R'-OH → R-COO-R' + H2O
潤滑油用では、単純な小分子エステルではなく、ジエステルやポリオールエステルが使われる。
ジエステルは、アジピン酸やセバシン酸のような二塩基酸と、一価アルコールから作る。
HOOC-R-COOH + 2 R'-OH → R'OOC-R-COOR' + 2 H2O
ポリオールエステルは、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコールと、脂肪酸を反応させて作る。
たとえば、ペンタエリスリトールなら、脂肪酸4分子と反応してテトラエステルになる。
C(CH2OH)4 + 4 R-COOH → C(CH2OOC-R)4 + 4 H2O
このように、エステルは原油由来の潤滑油留分を精製したものではない。
アルコールと酸を選び、分子構造を設計して作る。
だからエステルは、グループ5であり、本来の化学合成油である。
PAOが合成炭化水素なら、エステルは極性を持つ合成基油である。
PAOは低温流動性、酸化安定性、蒸発損失の少なさに優れる。
エステルは金属吸着性、油膜保持性、添加剤溶解性、潤滑性に優れる。
このため、高性能オイルではPAOとエステルを組み合わせることが多い。
PAOで安定性を作り、エステルで潤滑性と極性を補う。
これが、PAO+エステル配合が理にかなう理由である。
エステル合成の基本式は、カルボン酸とアルコールの反応である。
R-COOH + R'-OH → R-COO-R' + H2O
潤滑油用エステルでは、単純な小分子エステルではなく、ジエステルやポリオールエステルが使われる。
ジエステルは、二塩基酸と一価アルコールから作る。
HOOC-R-COOH + 2 R'-OH → R'OOC-R-COOR' + 2 H2O
ポリオールエステルは、多価アルコールと脂肪酸から作る。
ネオペンチルグリコールなら、
HO-CH2-C(CH3)2-CH2-OH + 2 R-COOH
→ R-COO-CH2-C(CH3)2-CH2-OOC-R + 2 H2O
トリメチロールプロパンなら、
CH3-CH2-C(CH2OH)3 + 3 R-COOH
→ CH3-CH2-C(CH2-OOC-R)3 + 3 H2O
ペンタエリスリトールなら、
C(CH2OH)4 + 4 R-COOH
→ C(CH2-OOC-R)4 + 4 H2O
このように、エステルは原油由来の潤滑油留分を精製したものではない。
酸とアルコールを化学反応させて作る。
だからエステルはグループ5であり、本来の化学合成油である。
加水分解に注意が必要
酸価管理が必要
シール材への影響を考える必要がある
種類によっては吸湿性がある
コストが高い
配合設計が難しい